Zoteroを使っている
理由はわからないのだが、PC上のMendeleyが起動しなくなった。ライブラリを消したりアプリの再インストールをしてみても同じだ。
しょうがないので、ZoteroとPaperPileを比較して、Zoteroを使うことにした。だいたい機能的には似たようなものなのだが、Zoteroはオープンソースだし、Electronベースなのでこちらがいいかなと感じた。
PaperPileは月に300円ぐらいの課金モデルなのだがそれはあまり気にしていない。仕事で使うものなので、無料であることより長く開発が継続される方がいい。というわけで、Zoteroには毎年一定額を寄付することにした。
Zoteroは非常に便利で常用するつもりだ。 使っていくうえで、ちょっと便利な使い方、ちょっとした問題を解決する設定などを備忘録的にこちらに追加していく。
Zoteroの使いみち
Zoteroは文献管理ツールだ。Mendeleyとほぼ同様に使える。
僕は、Zoteroのライブラリを自動でbibtexにエクスポートしてLatexなどで使っている。文献のメモなどはEmacs上のOrg-roam-bibtexの機能を使っている。 この環境についてはいずれ書く予定だ。
今はまだじゅうぶんに慣れていなくて、なんとなく使えている感じだ。それでもZoteroとEmacs、Citarの連携はおそろしく便利だ。研究を始めた頃にこの環境を構築していればどれだけ幸せだったか・・・とため息が出てしまう。
EmacsはUNIXの文化に深く染まっているので、一つのことをやるのにいくつものツール・ライブラリを組み合わせる事が多い。Emacsで論文を執筆するときもEmacsは執筆のハブのような感じでかなりたくさんのライブラリや外部ツールを使っている。その一つ一つを理解するのはとても大変だし、ましてやよくわからないままに環境を構築するのは大変だ。
実はZoteroも少し似たような感じがあって、アドオンを駆使して、いろんなことを実現できる。外部ツールを使うとさらに便利になる。
備忘録
タブレットで論文を読む(2022/06/18)
ZotFileというアドオンがタブレットで論文を読む支援をしてくれる。 ただし、実際にタブレットに論文を送るのは、GoogleDriveなどのクラウドとPCのファイルを同期してくれるアプリである。
ZotFileは選択したファイルを「Send To Tablet」すると、_tabletというタグを付けて、特定のフォルダにコピーする。 そして、「Get from Tablet」すると、そのファイルを元の場所に上書きする。
この機能は別にタブレットに送ってくれるわけでもなんでもない。ただ、ローカルのフォルダがクラウドとSyncしている場合、Zoteroからエクスポートしたファイルはクラウドにアップロードされる。これはクラウドツールの機能なので、クラウドが自動でSyncしているフォルダがわかりさえすれば、クラウドはGoogleDriveに限らず、Dropboxでもなんでもかまわない。
タブレット側で読むときには、AndroidではXodo、iPadではLiquidTextなどのクラウド上のPDFを直接読み書きできるアプリを使う。これらのアプリではエクスポートされたPDFファイルを読み、コメントをつけることができる。くれぐれも、アノテーションをつける際に「コピー」を作ってしまうツールを使ってはならない。「クラウド上のPDFを直接読み書きできるアプリ」であることが条件だ。
「これを読む」と決めてエクスポートしておかなければならないという制約はある。ただ、「さて論文でも読むか」と思ったときに、膨大なPDFライブラリの中から読むのを選ぶと気分が萎えてしまうことがある。「今週読む論文を決める」時間と「読む」時間を分けることは、論文を読むハードルを下げることになると感じている。
実は論文の読み書き用に電子ペーパータブレットのBooxを買ってみたのだが、うまくワークフローにフィットしなかった。BooxでPDFを読み書きするには専用のアプリを使うとペンがすごく快適なのだが、このアプリがクラウドを直接読み書きできない。Boox独自のクラウドの読み書きはできるが、このクラウドはPCで自動Syncができない。
URLのアンダースコアが改行+下付き文字になる(2022/06/18)
僕はZoteroからBibtexファイルを自動でエクスポートしてLaTeXで使用している。 正確には、Zotero→Bibtex→Org-mode→Lualatex→PDF。
ExportしたBibtexファイルにURLが含まれていて、これが問題になった。URLにアンダースコアが含まれていると、参考文献一覧では、アンダースコアの前で改行されて、しかもアンダースコアのあとの文字が下付き文字になってしまう。
エクスポートされたBibtexファイルを見ると、URLが中途半端にエスケープされている。これは、\\_0、すなわち「改行+下付きの0」と解釈される。
@misc{soumu2021, title = {{総務省|政策統括官(統計制度担当)|持続可能な開発目標(SDGs)}}, journal = {総務省}, url = {https://www.soumu.go.jp/toukei_toukatsu/index/kokusai/02toukatsu01\_04000212.html}, urldate = {2022-04-08}, langid = {japanese}, }
解決方法は、BetterBibtexの設定の自動出力タブにある「Add Urls to BibTex Export」を「in the URL Field」にする。
タイトルのアンダースコアが改行+下付き文字になる(2022/06/18)
これも上と同じ問題だと思う。
解決策がどうも見つからないので、半角のアンダースコアは使わずに全角のアンダースコアを使うことにした。