リカちゃんは娘のパートナー
娘がずっと遊んでいるリカちゃんの首が折れてしまった。
ネットで調べるといろいろと修理事例が載っているのだが、どうもモデルが違うみたいで、構造が違う。
うちのは、頭とボディをつなぐプラスチックのパーツがついている。頭の側は鉛筆の先のようになっていて、ボディ側は先に輪がついている。ボディには、首の中に2つの突起が出ている。輪をボディに差し込むと固定される。突起を起点に首が前後に動くので上を向いたりうなずいたりできる。
頭の方は頭のパーツにねじ込む。このため、首がぐるぐる回る。
今回はこのボディの突起が壊れてしまった。 けっこう狭いところだし、ポリプロピレン?だとおもうけど、接着剤がつかない。おまけに首を動かすとかひっぱる(^^;)とかするときに力がかかる。 中途半端に治してもすぐにまた取れてしまう。
どうしたものかなあといろいろと試行錯誤してみたものの、なかなかうまくいかない。
首にさすパーツの下がボディに固定できたらいい。パーツの先に先が広がるフック状のものをつけて、ボディにさせばいいのでは?というのが最初の案。
輪っかにフック的なものをつけて試してみる。 ボディにさした後に広がるようなものがうまい具合になくて、ヘアピンなどでやってみたが、しっかりはまらない。
ピンが緩いとグラグラするし、きついとしばらく遊んでいると外れてしまう。
クリスマスにリカちゃんとさようなら
リカちゃんの修理はうまくいかない。
リカちゃんの病院もコロナの関係で空いていないようだ。
ついでに正直なところ、修理に出す料金と手間を考えると新しいリカちゃんを買ったほうが簡単な気がする。その方向で娘を説得しようと、サンタさんを引き合いに出してみた。
「サンタさんが新しいリカちゃんを届けてくれるなら、今のリカちゃんともう遊ばなくてもいい。でも、このリカちゃんは大事だから、首を外れないようにして飾っておく」
という条件で、ようやく娘の了承を得た。
まあ、たしかにリカちゃんがごみ箱にほかされてるシーンはちょっと想像してもつらいものがある。 火葬しようにもすごい黒煙が出て、リカちゃんのお葬式どころか公害になりそうだ。
リカちゃんを永久保存したい
そして迎えた、クリスマス。
新しいリカちゃんは無事に届いた。
壊れたリカちゃんは首を保存用にボディ固定するべく、娘から受け取った。
首が外れないように、強めの接着剤で固定するというのがこのときの案。
ひらめく!
息子にはサンタさんからプラモデルが届いた。
それを手伝うともなしにいじっていると、突然ひらめいた。
もしかして、このランナーがちょうどいいのでは?
というわけで、ボディにドリルで穴を開けて、ランナーを差し込んでみた。 ドリルは目分量で3ミリぐらいのものを使った。 かなりきつめだ。
遊んでいて抜けることはなさそうだ。
いい感じ、というか、首から黒い棒が出ているのはかなり不気味だ。
白にしてみた。
うん、いい感じ。
はみ出たところを削って、首をはめたら、動きも元通り。念のために接着剤もつけたけど、たぶん効いてない。汚くなっただけかも。
あとは、肌色に塗装して娘に返還しようかなと思っていたら、すぐに奪われてしまった。
「お父さん、ありがとう!これでいいよ」
と、おもちゃスペースに向かいながら振り向きもせず言う。
リカちゃん、現役復帰!
リカちゃん、展示用ではなく現役復帰することができた。
娘にとっては仲良しのリカちゃんが戻ってきたうえに新しいリカちゃんもやってきて、かなりお得な年末だったようだ。
父は、リカちゃん修復スキルを手に入れた。